-:| ssuummii |:-

 大阪市の橋下徹・新市長が、文化事業への補助金支出を全面的に見直すと表明していることに対し、運営補助金を受けている大阪フィルハーモニー交響楽団(事務局・同市西成区)が危機感を強めている。市の補助金は楽団の年間予算の1割を超える1億1000万円。楽団は人件費削減や会員企業への会費増額要請に取り組んでいるが、自助努力には限界があり「何とか補助金を維持してもらいたい」と訴えている。【出水奈美、原田啓之】

 大阪府と大阪市による大阪フィルへの補助金は1960年度に始まった。ところが、橋下氏が知事時代に文化行政を見直し、計1億2300万円あった府の補助金と貸付金が08年度末で廃止された。府が運営していた大阪センチュリー交響楽団(現日本センチュリー交響楽団)も運営補助金を打ち切られ、民営化の道を歩んでいる。

 橋下氏は市長選当選後も、これまでの文化行政を「補助金を出す先の評価もなく、今まで出していたから出すというだけ」と批判しており、大阪フィルを含む文化団体などへの運営費補助を全廃して事業ごとの補助に切り替える方針。新たな会議「アートカウンシル」を設置し、文化行政での公金投入の在り方を検証する予定だ。

 大阪フィルの年間予算は約10億円。府の補助金などの廃止を受けて、支出全体の5割を占める人件費の削減に着手しており、楽団員の平均年収は約500万円(平均年齢45歳)となっている。

 一方、法人会員離れは深刻。92年には373社あったが、関西企業の本社機能移転や円高、東日本大震災の影響を受け現在は207社にとどまる。チケットを値上げしたが、14年まで続く府の貸付金と利子の返済が経営を圧迫しており、昨年度末現在で楽団の累積赤字は約6400万円となっている。

 鈴木貞治・楽団事務局長は「60年余り大阪で官民一体で育ててもらった。何とか補助金を維持して、今後も大阪の文化として成長させてほしい」と話している。

………………………………………………………………………………………………………

 ■ことば
 ◇大阪フィルハーモニー交響楽団

 指揮者の故朝比奈隆氏が戦後間もない1947年に創設した大阪初のプロオーケストラ。規模も在阪楽団最大の楽団員72人を有する。創設以来、朝比奈氏の太いパイプによって政財界の支援を受けてきた。

大阪フィルハーモニー:橋下氏「補助金見直し」に危機感 - 毎日jp(毎日新聞)